海外

2021.08.26

カナダ 電話による詐欺被害への注意喚起

当地では、警察官等を装った犯人グループが、被害者に電話をかけて信頼させ、指定したビットインや預貯金口座への振込みその他の方法により、不特定多数の者から現金等をだまし取る手口による詐欺事件が、引き続き発生しています。
●被害者がお金を振り込んでしまった後に詐欺だと気付いても、取り戻すことはほぼ不可能に近く、次のとおり警戒すべき点をまとめましたので、こうした詐欺の被害に遭わないように注意してください。
(1)知らない番号からかかってきた電話は全て不審だと思い、取らずに放置するかすぐに切断すること。
(2)決して自分の名前を先に教えないこと。
(3)ディスプレイの電話番号表示が実在する警察署等の電話番号であっても、偽装されているおそれがあるため、安易に信用しないこと。
(4)口座情報等の個人情報は一切教えないこと。
(5)「誰にも連絡するな」などの犯人からの脅しに乗らないこと。
(6)指定された預貯金口座等には絶対に振り込まない。
●当地では、詐欺グループが、電話相手の名前も知らずに無差別に電話をかけているため、国籍、性別、年齢等に関係なく、誰でも被害に遭う可能性があります。
●「知らない電話には出ない」、「指定された預貯金口座等には絶対に振り込まない」ことを常日頃から心掛け、電話の取扱いには十分ご注意ください。

1 被害者に電話をかけるなどして対面することなく信頼させ、指定した預貯金口座への振込みその他の方法により、不特定多数の者から現金等をだまし取る犯罪を特殊詐欺といい、振り込め詐欺やオレオレ詐欺以外にも巧妙な手口が多様に存在します。
※参照:特殊詐欺の手口と対策(警察庁・SOS47特殊詐欺対策ページ)
    https://www.npa.go.jp/bureau/safetylife/sos47/case/

2 特殊詐欺の被害は世界中で発生しており、当地も例外ではありません。
当地での特殊詐欺事件においては、犯人グループが指定するビットコイン口座に振り込ませる手口がよくみられています。
複数人で警察官や公務員等を装った犯人グループが、銀行口座に犯罪の疑いがかかっている又は口座が悪用されているとして、被害者に預金を引き出させた後、指定するビットコイン口座に振り込ませるというものです。

3 当地の警察当局によると、被害者が振り込んでしまったお金を取り戻すことは、ほぼ不可能だそうです。
次のとおり警戒すべき点をまとめましたので、こうした詐欺の被害に遭わないように注意してください。
あくまで当地において警戒すべき点であり、日本国内の状況とは異なりますので、あらかじめご了承ください。
(1)【知らない番号からかかってきた電話は全て不審だと思い、取らずに放置するかすぐに切断すること。】
知らない番号からかかってきた電話(自動音声含む)は全て不審だと思ってください。
詐欺被害に遭わないためには、相手の話を聞かずに一方的にすぐに切断し、離脱することが最も効果的です(街で知らない人から声をかけられた時も同じ対応です)。
どうしても知らない番号からかかってきた電話が気になる場合は、電話を取らずに留守番電話機能を活用してください。
特殊詐欺の犯人グループは、だませる可能性が低い相手に時間を費やしたくないので、すぐに切断すれば、諦めてしつこく追ってくることはありません。
犯人グループは、電話相手が誰かも知らず、無差別に手あたり次第、無数の電話をかけ続けています。
特に当地の電話番号は、日本のような固定電話と携帯電話の識別がないので、犯人グループは固定電話にかけているのか、携帯電話にかけているのかすらわかっていません。
このため、日本で特殊詐欺の被害者といえば、固定電話の所有率が高い高齢者というイメージを持つ傾向にありますが、当地では、国籍、性別、年齢等に関係なく、誰でも被害に遭う可能性があります。
犯人グループからしてみれば、国籍、性別、年齢等関係なく、電話に出て受け答えしてくれたら、相手は誰でもいいのです。
その上で、犯人グループは、お金をだまし取るために、電話相手の国籍、性別、年齢等に合わせて、シチュエーションや演じる役割を変え、臨機応変に対応していきます。

(2)【決して自分の名前を先に教えないこと。】
前述したとおり、当地における特殊詐欺の犯人グループは、ほとんどのケースにおいて電話をかけた相手の名前を知らずに無差別に電話をかけています。
つまり、犯人グループは「もしもし、〇〇さんですか」と電話をかけた相手の名前を確認することができないので、まずは、警察官や公務員等を名乗って、名前を聞き出そうとします(名前を聞き出した後は、あたかも電話をする前から知っていたかのように振る舞います)。
万一、相手と話し合う状況になってしまった場合は、決して先に自分の名前を名乗らないでください。
まずは犯人に「Do you know my name?(私の名前を知っていますか?)」と質問してみてください。答えられない場合は、特殊詐欺の犯人グループからの電話である可能性が高く、すぐに切断してください。

(3)【ディスプレイの電話番号表示が実在する警察署等の電話番号であっても、偽装されているおそれがあるため、安易に信用しないこと。】
実際に、当地で特殊詐欺の犯人グループからかかってきた電話の中には、実在する州政府機関、警察署等の電話番号が表示されていたケースがあります。
当館員の中にも、トロント警察の警察官を名乗る者からの電話を受け、相手の話を聞きながら、ディスプレイに表示されていた電話番号をインターネットで検索したところ、実在するトロント警察の電話番号だったという経験を持つ館員がいます。この時は、相手が当館員の社会保険証番号を聞き出そうとするなど、不審に思ったことから切断した後、トロント警察に直接電話して確認したところ、電話した事実はないとのことだったようです。
このようにディスプレイの電話番号表示が偽装されているおそれがあるなど、犯人の手口は巧妙化しています。
前記のとおり、知らない電話や相手の名前も言えない電話を受けたときは、すぐに切断するのが最も効果的ですが、もし、警察官等を名乗り、相手の話を聞いてしまった場合、ディスプレイに実在する警察署等の電話番号表示が出ているからと言って、安易に信用することは禁物です。
この段階で不審に感じたら、犯人グループの言うことには一切耳を傾けず、一方的にすぐに切断してください。
たとえ、犯人グループが再度電話をかけてきても、無言で切断すれば、しつこく追ってくることもないでしょう。

(4)【口座情報等の個人情報は一切教えないこと。】
特殊詐欺の犯人グループは、被害者の現金等をだまし取るために、複数人で警察官や公務員、貨物業者等の役を演じて、「口座が悪用されそうなので預金を移して保護したい」、「口座に犯罪の嫌疑がかかっているので凍結される前に預金を移して保護したい」などの作り話を相手に合わせて駆使しています。
話の中で、犯人グループは、電話相手の様々な個人情報(名前、生年月日、住所、郵便番号、銀行口座番号、口座残高、社会保険証番号等)を聞き出そうとします。
絶対に個人情報を教えないでください(一度、流出した個人情報は二度と取り戻すことができず、その後不安な気持ちで日々過ごさないといけなくなります)。

(5)【「誰にも連絡するな」などの犯人からの脅しに乗らないこと。】
特殊詐欺の犯人グループは、被害者が、警察・家族・友達・知人等の外部と接触することを特に嫌います。
第三者に介入されることによって、詐欺が見破られてしまうからです。
このため、犯人グループは、「このことは私たちだけの秘密であり、家族等に相談すると逮捕されることになるので、外部には一切漏らすな」などと電話相手を脅かして、電話相手に外部と接触させないようにさせます。
冷静な時に考えると、本物の警察官がこうした文言を言うことはあり得ないのですが、電話口で脅されてしまうと、恐怖心から冷静さを失い、正常な判断ができなくなる可能性が高くなります。
しかし、犯人グループからこうした文言が出てきた時こそ、特殊詐欺の犯人グループからの電話である可能性が高い証拠でもありますので、すぐに切断してください。

(6)【指定された預貯金口座等には絶対に振り込まない(特に「ビットコイン」というキーワードが出てきたらすぐに電話を切断)。】
ここまでいろんな芝居を演じてきた特殊詐欺の犯人グループは、いよいよ電話相手からお金をだまし取るため、預金保護のためと偽って「預金引出し」「預貯金口座への振込み」等の最終指示を出してきます。
特に当地の犯人グループは「ビットコイン口座への振込み」を指定してくるケースがよくみられています。
実際、本物の警察官、公務員、銀行員等であっても、預金保護のために「預貯金口座への振込み」等を指示することは絶対にありません。
こうした文言が犯人グループから出てきたときは、「詐欺」と認識し、話の引き延ばしに応じることなく、すぐに切断してください。
ここで踏みとどまることができれば、被害者は現金等を失わずに済むことができます。
ここまで来ると、犯人グループも諦めきれずに、執拗に電話してくる可能性がありますが、一切電話には応じず、着信拒否するなどして、犯人グループとの接触を断ち切ってください。

4 万一、詐欺被害に遭ってしまったり、詐欺被害に遭わなかったとしても、犯人グループに住所や名前を教えてしまい、警察への相談を希望される場合は、911に電話して警察に緊急通報してください(ジャパニーズ プリーズと言えば、日本語通訳を手配してくれます。非緊急通報と判断され、最寄りの管轄警察署の電話番号を案内される場合もあります)。

5 日本国内での特殊詐欺被害者の多くが「特殊詐欺のことは知っていたが、自分がだまされるとは思ってもみなかった」などと感想を漏らしています。
日本では特に高齢者が特殊詐欺被害に遭いやすいイメージが定着しているため、若い人は自分には関係のないことと思いがちですが、当地では、電話番号に固定電話、携帯電話の識別がないため、国籍、性別、年齢等に関係なく、誰でも被害に遭う可能性があり、実際、当館に報告があった被害者にはワーキングホリデーの方や留学生といった若い人も多く含まれています。「知らない電話には出ない」、「指定された預貯金口座等には絶対に振り込まない」ことを常日頃から心掛け、電話の取扱いには十分ご注意ください。


令和3年8月25日     

在バンクーバー日本国総領事館  
電話:1-604-684-5868     
メール:consul@vc.mofa.go.jp

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