2026.09.01
タイ|公共の秩序を乱す外国人への国外追放に関する新規則を施行

タイ政府は、法令違反や公共の秩序を乱す行為があったと判断された外国人について、国外追放の手続きをより迅速かつ明確に進めるための新たな規則を定め、2026年8月28日付で施行しました。
今回の規則は、合法的に入国して観光や就労を行う外国人を対象に新たな規制を設けるものではなく、法令違反や著しい公序良俗違反があった場合の行政手続きを関係省庁間で整理・迅速化するものとされています。タイへ渡航・滞在を予定されている方は、現地の法令や公共の秩序に関するルールを改めてご確認ください。
タイ王国官報(Royal Gazette)|国外追放に関する首相府規則(ระเบียบสำนักนายกรัฐมนตรี ว่าด้วยการเนรเทศ พ.ศ. 2569)
- タイの首相府による「国外追放に関する規則 B.E.2569(2026年)」が2026年8月28日に施行されました
- 公序良俗・公共の福祉に反する行為のほか、不法入国・不法就労・不法事業運営・文書偽造・重罪などが国外追放の対象です
- 今回の規則は新たな追放事由を設けるものではなく、関係省庁間の手続きを迅速化・明確化するものとされています

規則の詳細な内容
外国人の国外追放治安については、内務省事務次官またはその委任を受けた職員からの報告に基づき、個々の事案ごとに国外追放を判断するとされており、対象となるのは、
(1)行為や状況が公序良俗・公共の福祉に反するとみなされる外国人(教唆者・幇助者を含む)
(2)および、不法入国・不法滞在、不法就労、外国人事業法に違反する不法な事業運営、公文書偽造・行使、禁錮5年以上に相当する犯罪、これらの主犯・教唆者・幇助者のいずれかに該当する外国人
となっています。
なお、国外追放命令には、一定期間の再入国禁止を付すことができるとされています。
また服役中の外国人についても、矯正局長が釈放の少なくとも15日前までに氏名・国籍・事件記録を内務省事務次官に提供することが義務付けられており、刑期満了前から追放手続きを進められる仕組みとなっています。
| 正式名称 | 国外追放に関する首相府規則 B.E.2569(2026年) (ระเบียบสำนักนายกรัฐมนตรี ว่าด้วยการเนรเทศ พ.ศ. 2569) |
|---|---|
| 官報公布日 | 2026年8月27日 |
| 施行日 | 2026年8月28日(官報公布の翌日) |
| 対象者 | タイに合法・不法を問わず入国しているすべての外国人 |
| 対象行為 (公序良俗関連) |
公序良俗・公共の福祉に反するとみなされる行為(教唆・幇助を含む) |
| 対象行為 (法令違反関連) |
・不法入国および不法滞在 ・不法就労 ・外国人事業法違反の不法な事業運営 ・公文書偽造および行使 ・禁錮5年以上に相当する犯罪 および これらの主犯・教唆者・幇助者のいずれか |
| 決定権者 | 内務大臣(内務省事務次官等からの報告に基づき判断) |
| 再入国制限 | 国外追放命令により、一定期間の再入国禁止を科すことが可能 |
| 服役中の外国人への適用 | 矯正局長が釈放の少なくとも15日前までに該当者の情報を内務省へ提供する義務あり |
| 国籍不明者の送還先 | タイ入国前に最後に居住していた国 |

観光・短期滞在の方への影響について
複数の現地報道によりますと、今回の規則が施行されたことをもって、軽微な過失や現地の慣習に関する些細な誤りが直ちに国外追放につながるわけではないとされています(あくまで報道ベースです)。
国外追放の判断はあくまで個々の事案ごとに内務大臣が行うとされており、通常の観光目的での滞在で法令を遵守されている場合、直接の影響は限定的と見込まれます。もっとも、現地の法令や公共の秩序に関するルールについては、渡航前に改めてご確認いただくことをお勧めいたします。
規則制定の背景
現地報道によりますと、今回の規則は2026年6月16日の閣議決定に端を発するとされており、同閣議において、パコーン・ニンプラパン副首相が関係省庁と連携し、外国人の入国管理に関する法令・規則の整備を主導するよう指示されました。その後、2026年7月14日の閣議で規則案が承認され、8月27日の官報公布を経て28日に施行に至りました。
タイ政府は、合法的に入国し観光・滞在・就労・事業を行う外国人を引き続き歓迎する方針を示す一方で、法令違反や個人的利益のために不法行為を行う外国人については、より迅速かつ実効的な対応を可能にすることを今回の規則制定の狙いとしています。
免責事項および注意喚起
本記事に記載の情報は、記載時点(2026年9月1日)における公開情報に基づいています。タイの国外追放規則の具体的な運用状況や判断基準については、今後変更される場合があります。
- 渡航前に必ずタイ官報(ราชกิจจานุเบกษา)公式サイトおよびタイ内務省・入国管理局(Immigration Bureau)の最新情報をご確認ください。
- 国外追放の判断は内務大臣が事案ごとに個別に行うとされており、実際の運用は個々の状況・時期によって異なる場合があります。
- 本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、記事内容に基づいて生じた旅行上の損害・不利益、国外追放や入国拒否等の措置について、当サイトは一切の責任を負いません。

