2026.08.20
ミャンマー|ヤンゴン市内等におけるコレラ等の感染拡大に関する注意喚起

ミャンマー最大都市ヤンゴン および 西部ラカイン州、南部モン州において、2026年8月上旬から下痢症患者が急増しており、コレラ菌(Vibrio cholerae)への感染が複数確認されています。
ヤンゴン地域政府によれば、8月9日以降に下痢症状で入院した患者は500人に達し、このうち149人が迅速検査でコレラ陽性、9人が国立衛生検査所で確定診断されました。ヤンゴンおよびラカイン州では合わせて3人の死亡が報告されています。
当地への渡航・滞在を予定されている方は、生水や氷、加熱が不十分な食品を避けるなど、衛生面に特にご注意ください。
- ヤンゴン中心部のラター地区、ランマドー地区、パベダン地区、チャウッターダー地区などを中心に下痢症患者が急増しており、コレラ菌の検出も確認されています
- ラカイン州(シットウェ等)およびモン州でも患者が報告されており、ラカイン州では死亡例も出ています
- 生水・氷・加熱不十分な食品を避け、手洗いを徹底するなど、渡航予定の方は衛生対策に十分ご留意ください
感染状況の詳細と渡航にあたっての注意点
ミャンマー保健当局の集計によれば、8月8日から15日の間、ヤンゴン管区では通常の下痢患者266例、重症の下痢患者167例が確認され、90歳代の高齢者1人が死亡しました。同時期、ラカイン州では通常下痢患者58例、重症下痢患者22例が確認されて2人が死亡し、モン州でも重症下痢患者2例が報告されています。
ヤンゴン地域では、感染拡大を受けて水道網の塩素消毒の強化や、路上の食品販売店への一時営業停止の要請、患者宅の消毒などの対策が進められており、また隣国タイの疾病対策局も、本件を受けて国境における健康監視を強化していると伝えられています。
つきましては当地域への渡航を予定されている方は、以下の点にご注意いただき、衛生管理に十分ご注意ください。
- 手洗い、うがいなど基本的な感染症予防を心がけてください。
- 沸騰させた水やミネラルウォーターをご利用ください。
- 安全な水から作られた氷のみをご利用ください(コレラ菌は冷凍しても死滅しないためです)。
- 生野菜や加熱が不十分な食品は控えていただくことをお勧めいたします。
- 下痢の症状が見られる場合は、速やかに医療機関を受診してください。
| 地域 | 集計期間 (保健当局集計) |
通常下痢患者数 | 重症下痢患者数 (コレラ疑い含む) |
死亡者数 | 特に患者が多い地区 |
|---|---|---|---|---|---|
| ヤンゴン管区 | 8月8日~15日 | 266例 | 167例 | 1例 | ラター、ランマドー、パベダン、 チャウッターダー等の中心部各地区 |
| ラカイン州 | 8月8日~15日 | 58例 | 22例 | 2例 | シットウェ |
| モン州 | 8月8日~15日 | - | 2例 | 0例 | - |
感染拡大の背景
コレラは、コレラ菌に汚染された水や食品を摂取することで感染する急性の細菌性感染症です。
感染から数時間から数日の潜伏期間を経て下痢や嘔吐の症状が現れ、重症化すると米のとぎ汁のような水様便が大量に排出され、脱水症状を引き起こすことがあります。
ヤンゴンでは例年、雨季にあたる時期に下痢症の患者数が増加する傾向があり、2024年にも大規模な下痢症・コレラの集団発生が報告されています。今回の流行についても、報道等によると現地では大雨や洪水後の水質悪化との関連を指摘する声があり、一部住民からは配水池由来の水に異臭があったとの声も報じられていますが、当局による原因の公式な特定には至っていません。
加えて、ミャンマーでは2021年のクーデター以降、5年以上にわたり国内各地で紛争が続いており、水道や医療などのインフラ整備・維持が難しい状況が、感染症への対応能力にも影響を及ぼしているとの指摘があります。
免責事項および注意喚起
本記事に記載の情報は、記載時点(2026年8月20日)における公開情報に基づいています。患者数や死亡者数、コレラの確定状況等は現地当局による集計・発表の更新に伴い、今後変更される可能性があります。
- 渡航前に必ず日本国外務省海外安全ホームページおよび世界保健機関(WHO)等の最新情報をご確認ください。
- 患者数・死亡者数等の統計は現地当局による速報値であり、今後の検査結果や集計により数値が修正される場合があります。
- 体調に不安がある場合は、渡航前に医療機関にご相談いただくことをお勧めいたします。
- 本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、記事内容に基づいて生じた旅行上の損害・不利益、健康被害等について、当サイトは一切の責任を負いません。

