2020.12.01
ブルガリア 入国規制に関する新たな保健大臣令(~2021年1月31日)
【ポイント】
●ブルガリア入国規制に関する新たな保健大臣令が発出されました(有効期限:2020年12月1日から2021年1月31日まで)。
●主な変更点として、入国後に自己隔離義務対象となる場合の必要日数が14日間から10日間へ短縮されました。
●その他、これまでの規制内容から特に変更はありません。これまでと同様に、原則として日本人は入国可能であり、日本やEU加盟国等の特定対象国を出発してブルガリアに入国する際のPCR検査の陰性証明提出義務や自己隔離義務等はありません。
【本文】
○11月27日、ブルガリア保健省は、入国規制に関する新たな保健大臣令を発出しました。
○邦人の皆様に関係のある内容を取りまとめると以下のとおりです。
1)日本人は原則として入国可能(ブルガリア長期滞在資格を持たない方は、出発国によっては、PCR検査陰性証明を提出しないと入国できない場合があります)
2)特定対象国(※)を出発してブルガリアに入国する場合は、PCR検査の陰性証明の提出は不要(→EU加盟国や日本から入国する場合は提出不要)
※特定対象国:EU加盟国、シェンゲン加盟国(サンマリノ、アンドラ、モナコ、バチカンを含む)、英国、オーストラリア、カナダ、ジョージア、日本、ニュージーランド、ルワンダ、韓国、タイ、チュニジア、ウルグアイ、UAE、セルビア、ベラルーシ、トルコ
3)特定対象国以外の国からブルガリアに入国する場合は、原則として、入国前72時間以内に行われたPCR検査の陰性証明を提出しなければ入国不可。
4)ブルガリア国民、ブルガリア長期在留資格保有者、ブルガリア長期滞在査証(Dビザ)保有者、及びその家族は、特定対象国以外の国からの入国時にPCR検査の陰性証明を提出できなくても、10日間の自己隔離措置を条件に、入国可能。
これをわかりやすくすると、次のような分類になります。
<ブルガリア長期滞在資格を保有する邦人>
特定対象国から入国→入国可(陰性証明提出不要)
特定対象国以外の国から入国→入国可(陰性証明の提出が求められる。提出しない場合は、10日間の自己隔離)
<ブルガリア長期滞在資格を保有しない邦人>
特定対象国から入国→入国可(陰性証明提出不要)
特定対象国以外の国から入国→陰性証明を提出しない場合は入国不可
〇入国規制の詳細は以下のとおりです。
1 入国禁止措置及び例外
2020年12月1日から2021年1月31日まで、以下のとおりブルガリアへの一時的入国禁止を定める。
(1)第三国からのすべての国民の全国境地点における空路・海路・陸路(鉄道・バス)でのブルガリアへの入国を一時的に禁止する。
(2)上記1(1)の例外は以下のとおり。
ア ブルガリア、EU加盟国、英国及びシェンゲン領域加盟国(サンマリノ、アンドラ、モナコ、バチカンを含む)の国民及びその家族(事実婚の関係にある者を含む)、オーストラリア、カナダ、ジョージア、日本、ニュージーランド、ルワンダ、韓国、タイ、チュニジア、ウルグアイ、UAE、ウクライナ、北マケドニア、セルビア、アルバニア、コソボ、ボスニア・ヘルツェゴビナ、モンテネグロ、モルドバ、イスラエル、クウェート、ベラルーシ、トルコの国民、並びにブルガリア国民の家族及び実質的にブルガリア国民と共同生活を行っている者、ブルガリアでの永住、定住あるいは長期滞在資格を有する者及びその家族、ブルガリア長期滞在査証(Dタイプ)保持者、EU加盟国、英国、シェンゲン領域加盟国(サンマリノ、ア
ンドラ、モナコ、バチカンを含む)の長期滞在資格を有する者及びその家族。
イ 職務遂行のために移動の必要のある医療・福祉関係者及びその指導者
ウ 医薬品、医療機器、個人用保護具の供給(それらの設置及び維持管理業務を含む)に携わる労働者
エ 国際的な旅客・貨物運送に従事する交通機関職員、商業旅客機乗務員、船舶乗務員等
オ 職務遂行中の外国政府要人(国家元首、閣僚他)及びその同行者、外交官、ブルガリアにある外国使節の官房・技術職員、国際機関職員、軍人、公安関係機関職員、人道支援関係者、及びその家族
カ 外国人に関するブルガリア国内法追加条項第1項第16号の範囲内で人道的理由により渡航する者
(※外国人に関するブルガリア国内法追加条項第1項第16号:「人道的理由」とは、ブルガリアへの外国人の入国不許可または退去が、客観的状況によって、同人の健康または生命、同人の家族の完全性、同人の家族の最大の利益、あるいは同人の入国または退去を要求している子供に深刻な危険を及ぼすときをいう。)
キ 次の活動に直接携わる、貿易経済・投資活動の関係者及び他の者で、経済大臣または他の主管大臣による書面による証明を有する者及びその家族(各大臣の書面は入国管理当局に提出されなければならない);
・ブルガリア共和国の戦略的・基幹インフラの建設・維持・開発・安全確保
・投資促進法に基づくプロジェクト遂行
・ブルガリアの経済にとって重要な潜在的投資等に関するプロジェクトの分析
ク 季節労働者及び観光分野における労働者
ケ 国境勤務従事者
コ 2019/2020年度学期修了のための実習や実技試験等の活動、2020/2021年度学期教育のために渡航する者及び試験委員会参加者(試験が遠隔にて実施不可能な場合)
サ (大会開催期間に限り)スポーツ大会の企画者及び参加者、トライアル期間にある外国からのスポーツ選手、トレーニング・キャンプに参加する競技者及びトレーナー、長期滞在査証(Dタイプ)を保持する外国人スポーツ選手及びトレーナーの家族(青年スポーツ省により発行された名前及び滞在場所が明記されたレターを国境検問所に提出。)
シ ブルガリア国籍法により法務省発行書簡をもってブルガリア国籍取得を許可されている外国人
ス (イベント開催期間に限り)国際的文化イベントの企画者及び参加者(文化省により発行された名前及び滞在場所が明記されたレターを国境検問所に提出。)
(3)以下については、ブルガリアにおけるトランジット(通過)を許可する。
上記1(2)によりブルガリアへの入国を許可される者
(4)トランジット(通過)は、通過後速やかなブルガリア出国が保証される場合にのみ許可する。
2 PCR検査陰性証明提出義務及びその例外
(1)上記1(2)で言及されている国のうち、次の国を始発点としてブルガリアに入国するすべての者は、PCR検査の陰性結果を証明する書類の提出なしに入国が可能。
・EU、英国、シェンゲン領域加盟国(サンマリノ、アンドラ、モナコ、バチカンを含む)
・オーストラリア、カナダ、ジョージア、日本、ニュージーランド、ルワンダ、韓国、タイ、チュニジア、ウルグアイ、UAE、セルビア、ベラルーシ、トルコ
(2)上記1(2)で言及されている入国を許可された者のうち、上記2(1)で言及されていない全ての国から入国するすべての者は、入国前72時間以内に行われたPCR検査において陰性結果を証明する書類の提出をもって入国することが可能。
(3)上記2(1)及び(2)における書類には、渡航者のIDと一致する名前、名称・住所・連絡先等の検査の実施機関の情報、検査実施日が英語で記載されていなければならない。また、検査がPCR法で行われ、陰性結果であることが判読されるものでなくてはならない。
(4)上記2(1)及び同(2)で言う「国」とは、当該入国者の移動の途中における他国での一時的滞在やトランジットに関係なく、同入国者が最初に出発した国を指す。
(5)上記2(2)の例外は次のとおり。
ア ブルガリア国民及びその他のEU加盟国、英国、またはシェンゲン領域加盟国(サンマリノ、アンドラ、モナコ、バチカンを含む)の国民で、1(2)カ及びキに該当する者
イ 国際的に運行を行うバスの運転手
ウ 貨物の運搬を国際的に行う貨物トラックの運転手
エ 船舶員であるブルガリア国民
オ 国籍に関係なく、1(2)イ、ウ、オ、ケに該当する者
カ 外国出張及び研修に関する職務命令により短期出張していた国家行政職員
キ 航空機の乗組員及び整備士等
ク ブルガリアでトランジットする者
(6)ブルガリア国民及びブルガリアの長期滞在資格を有する者及びその家族のうち、上記2(1)で言及されていない国から入国する者で、入国前72時間以内に行われたPCR検査において陰性結果を証明する書類の提出をしない者は、自宅あるいは入国検疫所が指定する書式フォームにより自己申告する滞在場所にて10日間の自己隔離を行う。
(7)各地域保健局長は、上記2(6)に該当する者に対する隔離の措置を、入国後24時間以内にPCR検査の陰性証明を提出することにより、免除することができる。免除は、PRC検査の陰性証明提出から24時間以内に行われる。
(8)ブルガリアに入国する航空機に新型コロナウイルス感染症の症状が見られる乗客がいると特定された場合、症状が見られた者に対応した乗務員等は次のフライトに参加せず、医療機関から発行された診断書をもって10日間の隔離措置をとる。
※上記入国規制に関する保健大臣令の原文(ブルガリア語)は、ブルガリア保健省HPに掲載されています。ブルガリア国外に渡航した際、現地の航空会社や入国管理当局から、ブルガリアへの入国が認められていることを証明することを求められる場合がありますので、ご活用ください→
https://www.mh.government.bg/media/filer_public/2020/11/30/zapoved_zabrana_vlizane_bg_27_11_20.pdf
在ブルガリア日本国大使館領事警備班
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