海外

2021.11.26

エチオピアの危険情報【一部地域の危険レベル引き上げ】

危険レベル・ポイント

【危険度】
●エチオピア全土
レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)(継続・引き上げ)

【ポイント】
●TPLFによるアディスアベバに向けた南下が続いており、11月26日、首都アディスアベバに通ずるデブレシナ付近を含めてティグライ人民解放戦線(TPLF)とエチオピア連邦国防軍の間で戦闘が行われるなど、今後、アディスアベバの状況が急速に悪化する可能性も否定できません。
●このため、エチオピア国内全土の危険レベルを4に引き上げます。多くの国が同様に退避を勧告しており、情勢の推移により空港が混乱したり、商用便の運航が減便・停止する場合は出国が著しく困難となります。エチオピアに滞在されている方は商用便が運航されている今、直ちに退避してください。また、エチオピアへの渡航はどのような目的であれ止めてください。

詳細

1 概況
(1)2020年11月にティグライ州において発生した旧支配層であるティグライ人民解放戦線(TPLF)と連邦政府との間の武力衝突は、2021年7月以降周辺州へ拡大しています。TPLFによるアムハラ州及びアファール州への侵攻に対し、連邦政府は10月以降本格的な掃討作戦を再開するも、10月30日、TPLFは交通の要衝であるアムハラ州デセ及びコンボルチャを制圧し、さらには首都侵攻を示唆しつつ、なおもアムハラ州南部の都市を制圧しながら首都方向へ南進を続けています。11月2日午後、アディスアベバ市平和治安局は、武器を所有する市民に対し、武器登録を行うよう呼びかけ、登録を行った市民に自警のための武器使用を認める旨を発表し、同日夜、エチオピア政府は、国内で行われているTPLFによる残虐行為から民間人を守ることが目的であるとして、国内全域を対象とした非常事態宣言を発令しました。また、23日、アビィ首相は国民に対し、「今こそ国のために犠牲を払う時である。これからは私(アビィ首相)が戦場で防衛を指揮する」と檄を飛ばし、自ら戦線に赴くと共に、国民にもTPLFとの戦いへの参戦を訴えました。
(2)民族間の緊張状態は依然解消されておらず、現在も各州の境界地帯では、武器等を使用する過激な民族間衝突が断続的に発生しています。また、全国的にアムハラ系民族に対する襲撃事件が頻繁に発生しているほか、エチオピア正教会及びイスラム教モスクへの襲撃事件も断続的に発生しています。
(3)エリトリアとの間では、長く国境問題等を抱え、20年間外交関係もありませんでしたが、2018年7月、アビィ首相がエリトリアを訪問して首脳会談が行われ、外交関係が再開されました。首都アディスアベバではエリトリア大使館が再開されました。一方で、エチオピア国民の一部にはこうした動きに反感を持つ者もおり、抗議行動も予想されることから、注意が必要です。
(4)ソマリアのイスラム過激派組織「アル・シャバーブ」(AS)は、過去にアディスアベバ市内で爆弾テロ事件を引き起こし、犯行声明を出したことがあるものの、エチオピア政府による国境警備等の強化もあり、ここ数年、同組織によるエチオピア国内での大規模なテロ事件の発生は確認されていません。しかし、2019年9月及び2020年11月には、アディスアベバを含む複数の州においてテロ攻撃の計画があったとして、国家情報機関(NISS)などが複数のテロリストの逮捕を発表しており、依然としてテロの危険性は排除されません。ASはエチオピアを攻撃対象国としており、常時、国内に潜入しテロ活動を行う可能性があることに留意する必要があります。
(5)エチオピアでは、2019年3月に車両襲撃事件により日本人1名を含む計5名が死亡するなど、外国人を標的とした襲撃事件や誘拐事件が散発的に発生しています。
このような状況を十分に認識し、テロ・誘拐に巻き込まれることがないよう、海外安全ホームページや報道等により最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。

2 地域別情勢
全土レベル4:退避してください。渡航はやめてください。
(1)全土共通
エリトリア及びソマリアとの国境地帯、ティグライ州、アムハラ州の一部(ティグライ州との州境地帯、ワグ・ヒメラ地区、北ウォロ地区、南ウォロ地区、オロミアゾーン地区、アルゴバ地区、北シェワ地区)、アファール州の一部(ティグライ州との州境地帯、フェンティ地区、アウシ地区、ギルバティ地区)、オロミア州東西ウェレガ地区及びケレム・ウェレガ地区、ベニシャングル・グムズ州カマシ地区及びメテケル地区
レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)(継続)

ガンベラ州の南スーダンとの国境地帯及びソマリ州(ソマリアとの国境地帯、ジジガ市及びゴデ市を除く。)アムハラ州南ゴンダール地区レイガイント郡及びファルタ郡、アファール州ゲビ地区、オロミア州イルバボール地区及びホロログドゥル・ウェレガ地区
レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)(引き上げ)

アムハラ州(ティグライ州との州境地帯、ワグ・ヒメラ地区、北ウォロ地区、南ウォロ地区、オロミアゾーン地区、アルゴバ地区、北シェワ地区、南ゴンダール地区レイガイント郡及びファルタ郡を除く)、アファール州(フェンティ地区、ゲビ地区、アウシ地区、ギルバティ地区を除く)、オロミア州(東西ウェレガ地区、ケレム・ウェレガ地区、イルバボール地区、ホロログドゥル・ウェレガ地区を除く)、ガンベラ州(南スーダンとの国境地帯を除く)、ソマリ州(ジジガ市及びゴデ市)、南部諸民族州、ベニシャングル・グムズ州(カマシ地区及びメテケル地区を除く。)、アディスアベバ市、ディレダワ市、ハラール市
レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)(引き上げ)

TPLFのアムハラ州及びアファール州への侵攻を受け、11月2日、エチオピア政府が国内全域を対象とした非常事態宣言を発令しました。その後も衝突は継続し、TPLFは他の反政府勢力との現政権打倒及び暫定政権樹立を目指す同盟を結び、首都アディスアベバへの進軍をも辞さない姿勢を示しているのに対し、連邦政府はこれに抗戦する態度を見せています。首都アディスアベバをはじめ、国内の各地で衝突が発生し、治安状況の悪化に伴い危険が及ぶおそれがあることから、アファール州(フェンティ地区、ゲビ地区、アウシ地区、ギルバティ地区を除く)、オロミア州(東西ウェレガ地区、ケレム・ウェレガ地区、イルバボール地区、ホロログドゥル・ウェレガ地区を除く)、ガンベラ州(南スーダンとの国境地帯を除く)、ソマリ州(ジジガ市及びゴデ市)、南部諸民族州、ベニシャングル・グムズ州(カマシ地区及びメテケル地区を除く。)、アディスアベバ市、ディレダワ市、ハラール市の危険レベルを3から4に引き上げます。
なお、2021年6月、連邦政府がティグライでの軍事衝突の一方的停戦を宣言して以降、エチオピア国内各地において、連邦政府軍支持者によるTPLFに対する大規模抗議デモが開催されております。

(2)地域別
ア ティグライ州、アムハラ州の一部(ティグライ州との州境地帯ワグ・ヒメラ地区、北ウォロ地区、南ウォロ地区、オロミアゾーン地区、アルゴバ地区、北シェワ地区)、アファール州の一部(フェンティ地区、アウシ地区、ギルバティ地区)
2020年11月、TPLFと連邦政府との間で軍事衝突が発生しました。2021年6月に連邦政府が一方的人道的停戦を宣言して以降も戦闘は各地で継続し、7月以降、TPLFがアファール州に侵攻し、8月上旬に国防軍が正式にTPLFへの攻撃を再開して以降、国防軍とTPLFとの軍事衝突はアムハラ州及びアファール州の広範囲に波及しています。両州内では断続的に衝突が発生しており、10月以降、国防軍はアムハラ州及びアファール州に存在するTPLF勢力に対する攻勢を強め、地上作戦及び空爆による攻撃を行っています。また10月中旬以降、ティグライ州内のTPLF施設を標的とした航空機及び無人機による空爆を継続して行っています。11月21日、TPLFは北シェワ地区シェワロビットを制圧し、首都方向への南進を続けています。ティグライ州、アムハラ州の一部(ティグライ州との州境地帯、ワグ・ヒメラ地区、北ウォロ地区、南ウォロ地区、オロミアゾーン地区、アルゴバ地区、北シェワ地区)、アファール州の一部(フェンティ地区、アウシ地区、ギルバティ地区)においては、TPLFと国防軍との武力衝突が最も激しく行われていることから巻き込まれる危険があります。なお、ティグライ州では、インターネットや電話などの通信手段が遮断されているほか、メケレ空港の商用便の運航は停止しています。
イ エリトリアとの国境地帯
エリトリア兵とTPLF勢力が対峙している可能性があります。また、ゲリラ組織や盗賊といった武器を装備した集団が存在している可能性があります。2017年12月には、外国人旅行者を含む一般人が銃撃により殺害される事件も発生しています。
ウ ソマリアとの国境地帯
軍、警察及び地元自警団の大規模な警戒や取締りにより、ASの攻撃や侵入が防がれている状態ですが、引き続きASやその他の反政府武装勢力等によるテロや誘拐事件の発生が強く懸念されます。なお、2008年には、ソマリア国内の犯罪集団がエチオピア側へ越境し、日本人を含む援助団体関係者をソマリア領内へ拉致する事件が発生しています(3か月間以上拘束された後、ソマリアで解放。)。
エ スーダンとの国境地帯では、頻繁に反政府勢力による道路封鎖などが行われ、襲撃事件なども発生しています。スーダンに所在するTPLF勢力と国防軍との衝突の可能性も否定できません。2021年5月には、連邦政府軍とスーダン軍との衝突事案も発生しています。
オ 南北スーダンとの国境地帯には、反政府武装組織が潜伏している可能性があります。同地域で2012年に発生したバス襲撃事件及び大規模農場襲撃事件は反政府武装組織の犯行であり、同組織は連邦政府軍の掃討作戦により壊滅したと発表されていますが、今後も同様の事件が発生するおそれがあり、情勢次第では暴動の火種になる可能性もあります。
カ アムハラ州
(ア)ティグライ州との州境地帯、ワグ・ヒメラ地区、北ウォロ地区、南ウォロ地区、オロミアゾーン地区、アルゴバ地区、北シェワ地区、南ゴンダール地区レイガイント郡及びファルタ郡を除く地域
2021年6月の連邦政府による一方的人道的停戦の宣言以降、TPLFのアムハラ州内への侵攻が進み、8月にはワグ・ヒメラ地区の都市ラリベラにまで到達したことが確認されました。これに伴い、アムハラ州は、TPLFに対し同州軍と連邦政府軍による合同軍事作戦を実行することを発表し、それ以降、アムハラ州内での軍事衝突は各地で断続的に発生しています。10月以降、連邦政府はアムハラ州内での攻勢を強め、ワグ・ヒメラ地区、北ウォロ地区、南ウォロ地区などのTPLF勢力に対する空爆や地上作戦を実行しています。さらに、アムハラ州のティグライ州境地帯及びアムハラ州とアファール州の州境地帯では、依然として激しい軍事衝突が頻繁に発生しており、これら軍事衝突がアムハラ州全域に波及する可能性があります。
(イ)その他
2019年6月、アムハラ州治安部門が、州都バハルダールでアムハラ州知事を殺害するとともにアディスアベバにおいて国防軍参謀総長を暗殺する事件が発生しました。アムハラ州ゴンダール県等においては、FANOと呼ばれる若者グループが反政府活動を行っているほか、クマント族による地位向上を目指す反政府活動が行われており、治安部隊との衝突が発生しています。
2019年後半にエチオピア各地でエチオピア正教教会に対する襲撃事案が発生しましたが、それに対する報復としてアムハラ州東ゴジャム県でイスラム教のモスク襲撃事件が発生したほか、デセ等の町で大規模な抗議デモが開催されました。これらの場所に渡航する場合は、事前に現地の最新情報を収集し、常に警戒心を持って行動することが大切です。人が集まっている場所に興味本位で近づくと、デモや暴動に巻き込まれる可能性があり、危険です。また、地方では道路状態が悪く、大規模な死亡交通事故が発生しているため、公共交通手段であってもできるだけ陸路移動は避け、空路を選ぶように心掛けてください。
キ アファール州
(ア)アファール州ゲビ地区
アファール州ゲビ地区では、かねてからアファール人とイサ・ソマリ人との対立がみられましたが、2021年7月以降、同民族間の対立が激化し、数日間にわたる衝突で数百名の死者が出るなど治安の悪化が認められます。
(イ)アファール州南部
アファール人とイサ・ソマリ人との衝突が激化し、多数の死者が出ています。
(ウ)アファール州エルタ・アレ(火山)付近
2012年1月、外国人観光客が武装集団に襲撃され、5人が死亡、2人が誘拐されました。また、2017年12月には、外国人旅行者がエルタ・アレへの旅行中に武装集団に襲撃され、射殺されました。日本人が被害者となる盗難事件も発生しています。今後も、この地域にある噴火口等の観光名所を訪れる外国人旅行客等を狙った犯罪の脅威は排除できません。
(エ)エチオピア・ジブチ道
アファール州内を通り首都アディスアベバに通じるエチオピア・ジブチ道はエチオピアの物流の主要幹線であるところ、TPLFはこの流れを止めることで政権に圧力をかけるべく、バティからミレに向かう箇所での戦闘が散見されています。
ク オロミア州
(ア)西ウェレガ地区
2019年3月、走行中の車両に対する襲撃事件が発生し、乗車していた日本人1名を含む計5名が死亡しました。その後も、2020年10月に武装集団が民間人のアムハラ系民族などを襲撃し、数十名の死者と数百名の避難民が出たとされる事件が発生したほか、日常的に武装集団と治安部隊との衝突が発生するなど、治安の悪化が続いています。
(イ)東ウェレガ地区及びケレム・ウェレガ地区
オロミア州西ウェレガ地区に近接する東ウェレガ地区及びケレム・ウェレガ地区では、襲撃事件や武装集団と治安部隊との間で多数の死傷者を伴う衝突が頻繁に発生しています。2021年7月、東ウェレガ地区において大量の弾薬が押収されるとともに5名が逮捕され、ケレム・ウェレガ地区では地方政府関係者が武装集団に殺害される事件が発生するなど、治安の悪化が認められます。
(ウ)イルバボール地区及びホロログドゥル・ウェレガ地区
オロミア州西ウェレガ地区に近接するイルバボール地区及びホロログドゥル・ウェレガ地区では、襲撃事件や武装集団と治安部隊との衝突が頻繁に発生しています。
(エ)東 部
2017年9月、オロモ族とソマリ族との衝突が激化し、数百人の死者、60万人以上の国内避難民が発生したと報じられました。また、2019年から2020年にかけ、教会襲撃事件や学生誘拐事件が発生したほか、オロミア州西部におけるインターネット遮断などの際は、東西ハラルゲ地区及びバレ地区、ディレ・ダワ市、ハラール市などで、政府に対する大規模な抗議デモが発生しました。
(オ)ケニアとの国境地帯
2016年及び2018年にテロ等を企図して越境した武装集団がエチオピア治安部隊に拘束されています。それ以降も大規模な暴動や民族間衝突が頻繁に発生し、多数の死傷者が発生しています。
(カ)アディスアベバ近辺の都市
近年のオロモ民族主義の高まりにより、大規模なデモや暴動が発生しています。また、アディスアベバとオロミア州をつなぐ幹線道路は、その都度治安部隊または抗議活動参加者によって州境で封鎖される傾向があります。
(キ)アンボ
2020年6月には、オロモ系歌手の殺害をきっかけに、同歌手の故郷であるアンボにおいて遺体をめぐる衝突が発生し、約80名が死亡しました。また、断続的に治安部隊と群衆との衝突が発生しています。
(ク)ビショフトゥ(デブラゼイト)
オロモ系民族の祭典「イレチャ祭」が開催され、2016年にはイレチャ祭をきっかけに衝突が発生し、500名が死亡したとされています。2019年もイレチャ祭後の10月にオロミア州各地で暴動が発生し、80名以上が死亡したとされています。
(ケ)アダマ
2019年に外国人のプラントが襲撃され、1名が死亡、6名が負傷する事件が発生しています。
ケ ベニシャングル・グムズ州
(ア)全 般
2020年8月からメテケル県などにおいて武装集団と治安部隊との衝突が頻繁に発生しています。同年10月、アソサ県からメテケル県に移動中の車両が襲撃され、外国人1名を含む14名が殺害されました。2020年10月には、ティグライ州における軍事衝突に関連し、アソサ県及びケマシ県においてテロ攻撃を企図したとして22名が逮捕されており、今後もテロ等が発生するおそれがあります。また、2020年11月には、武装集団が長距離バスを襲撃し、少なくとも乗客34名が死亡する事件が発生しています(治安部隊が同集団の構成員16名を殺害、2名を逮捕。)。
(イ)カマシ地区及びメテケル地区
2021年6月、ベニシャングル・グムズ州カマシ地区において武装集団による襲撃事件が発生し、少なくとも40名以上の民間人が殺害されました。また、同年7月には、同州メテケル地区においても武装集団による襲撃事件が発生し、子どもを含む31名が死傷、30名以上が行方不明となっています。メテケル地区及びカマシ地区では、民族間の対立が激化しているほか、武装集団と治安部隊との間で多数の死傷者を伴う戦闘が頻繁に発生しています。
コ ガンベラ州
(ア)南スーダンとの国境地帯
2016年4月、南スーダンから越境したムルレ族の襲撃により200名以上が殺害、145名の子どもが拉致される事件が発生したほか、その後もムルレ族とみられる武装集団による同様の襲撃事件が複数の村で発生しています。同月には、同地難民キャンプにおいて、NGO職員が起こした交通事故が原因で、暴徒化した難民によりNGO職員が殺害される事件や、国連施設が襲撃される事件が発生するなど、依然として殺人、強盗、子どもの誘拐などの重大犯罪の発生が頻繁に報告されており、生命に関わる重大な事件に巻き込まれるおそれがあります。また、2020年4月には、ヌエル県ジコウ郡の南スーダンとの国境地帯において南スーダンの武装集団同士の衝突が発生し、エチオピア側の住民2名が巻き込まれて死亡する事件も発生しています。
(イ)南スーダンとの国境地帯を除く地域
2016年1月以降、ヌエル族とアニュアク族との間の部族間衝突が度々報告され、同州における緊張状態が高まっているほか、殺人、強盗、誘拐などの犯罪が多発しています。ガンベラ市中心部でも銃撃戦や手りゅう弾の投てき事件が報告されているほか、2019年9月にはガンベラ市から難民キャンプへ向かう道中における国際NGOの車両襲撃、2020年9月にはガンベラ市郊外での国際NGOの車両強奪事件などが発生しています。2016年12月には、ガンベラ市からメタルに向かうバスが武装集団に襲撃され、乗客5名が死亡、9名が負傷する事件も発生しています。
サ ソマリ州
(ア)ソマリ州ジジガ市及びゴデ市
ソマリ州における反政府活動や民族間衝突の起点となっており、これらの間隙を突かれASの標的となる可能性もあります。両市は軍や警察等の治安部隊により治安が保たれていますが、民族間衝突やテロ等、様々な原因によって治安が急激に悪化する可能性があります。また、過去にテロ未遂や外国人誘拐事件等が発生しており、ASの侵入による重大事件が発生する可能性があります。2019年9月には、AS及びISILがアディスアベバでの爆弾テロを企図したとして、ソマリ州からの入国者が多数逮捕されたほか、複数の住居がテロの拠点として摘発されました。
(イ)ソマリ州ジジガ市及びゴデ市を除く地域
過去にテロ未遂や外国人誘拐事件等が発生しており、ASの侵入による重大事件が発生する可能性があります。2019年9月には、AS及び「イラク・レバントのイスラム国」(ISIL)がアディスアベバでの爆弾テロを企図したとして、ソマリ州からの入国者が多数逮捕されたほか、複数の住居がテロの拠点として摘発されました。
また、ソマリ族とオロモ族との衝突は鎮静化する様子が見られず、武器による攻撃や焼き討ちに巻き込まれる可能性があります。ケニア及びソマリアと国境を接するリベン地区では、治安部隊と反政府勢力との衝突が頻発しています。
シ 南部諸民族州
(ア)全 般
2019年、州都ハワサが位置しているシダマ県において州への格上げ運動が発生し、住民投票の結果、州への格上げが決定されましたが、ワライタ県等が格上げに不満を示しており、抗議活動参加者と治安部隊の衝突が発生するなど、緊張状態が続いています。また、南部諸民族州では、9月30日の住民投票により、5県1特別郡が南西州として格上げとなることが決定し、11月1日、南部諸民族州から州としての権限が引き渡されました。南部諸民族州はエチオピア観光の中心地でもあり、観光客が被害に遭う事件も多数発生しています。
(イ)ケニアとの国境地帯
過去に観光客が発砲を受け重傷を負う事件が発生しています。
ス アディスアベバ市
(ア)旅行者を狙った強盗、スリ、ひったくり、詐欺及び車上ねらい等の犯罪が多発しており、特にマルカート(市場)、マスカル広場、ピアッサ、ボレ地区等の観光客や外国人の多く集まる場所、バス、ミニバス、ホテル内等で発生する傾向がみられます。アディスアベバやその他の地方の比較的大きな町に渡航・滞在する方は、周囲の状況に十分注意して行動し、夜間の外出や移動は避けてください。バスやミニバスの利用はできる限り控えてください。
(イ)都市部において、観光ガイドを装った客引き等に飲食店に誘われた後、法外な金額が請求される事件が発生しており、日本人旅行者も被害に遭っています。また、市内には物乞いが多数おり、これらの物乞いが外国人に対し嫌がらせや危害を加える事件が増えています。物乞いには、たとえ親切心からでも近付かないようにしてください。急速な物価上昇を背景とした生活難もあり、夜間の路上強盗が多発しています。
(ウ)2018年4月にアビィ首相が就任して以降、同年6月に爆弾による首相暗殺未遂事件、同年7月にルネサンス・ダムの工事責任者の射殺事件、2019年6月に国防軍参謀総長暗殺事件、同年10月に活動家のジャワール・モハメッドによるオロモ系民族扇動事件、2020年6月にオロモ系民族による騒擾事件等、政治色の強い重大事件が発生しています。また、2021年5月以降、ルネサンス・ダムの貯水や第6回総選挙に関連して、欧米諸外国のエチオピア内政への干渉に反対する大規模なデモや政治集会が行われています。

上記を鑑み、エチオピアへの渡航はどのような目的であれ止めてください。また、既に滞在されている方は、直ちに退避してください。

(問い合わせ窓口)
○外務省領事サービスセンター
住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902、2903
(外務省内関係課室連絡先)
○領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く。)(内線)2306
○領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)(内線)3047
○海外安全ホームページ
https://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC版・スマートフォン版)
http://www.anzen.mofa.go.jp/m/mbtop.html (モバイル版)
(現地大使館連絡先)
○在エチオピア日本国大使館
(所在地)Bole Sub-city Woreda 6, House No.431, Addis Ababa, Ethiopia(P.O.BOX 5650)
電話:(市外局番11)667-1166
(国外からは251-11)667-1166
FAX:(市外局番11)667-1177
(国外からは251-11)667-1177
ホームページ:http://www.et.emb-japan.go.jp/index_j.htm

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