海外

2020.11.16

【危険情報】エチオピアの危険情報【一部地域の危険レベル引き上げ】

危険レベル・ポイント
【危険度】
● エリトリア及びソマリアとの国境地帯
 レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)(継続)
● ティグライ州、アムハラ州の一部(ティグライ州との州境地帯)、アファール州の一部(ティグライ州との州境地帯)
 レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)(引き上げ)
● オロミア州西ウェレガ地区
 レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)(引き上げ)
● ガンベラ州の南スーダンとの国境地帯及びソマリ州(ソマリアとの国境地帯、ジジガ市及びゴデ市を除く。)
 レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)
● オロミア州東ウェレガ地区及び同ケレム・ウェレガ地区
 レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(引き上げ)
● スーダンとの国境地帯、オロミア州東部、ガンベラ州(南スーダンとの国境地帯を除く。)、ソマリ州のジジガ市及び同ゴデ市、南部諸民族州の南スーダン及びケニアとの国境地帯
 レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)
● ベニシャングル・グムズ州
 レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(引き上げ)
● その他の地域
レベル1:十分注意してください。(継続)

【ポイント】
● 2020年11月、ティグライ州政府与党(ティグレ人民解放戦線(TPLF))とエチオピア連邦政府軍の間で衝突事案が起きています。これを踏まえ、ティグライ州、アムハラ州の一部(ティグライ州との州境地帯)、アファール州の一部(ティグライ州との州境地帯)の危険度をレベル4に引き上げます。これら地域への渡航はどのような目的であれ止めてください。また、既に滞在されている方は直ちに退避してください。
● オロミア州西ウェレガ地区では2020年10月に、武装集団による一般市民に対する襲撃事件が発生し、多数の死者及び避難民が出たほか、日常的に武装集団と治安部隊の衝突が発生しています。これを踏まえ同地区の危険度をレベル4に引き上げます。これら地域への渡航はどのような目的であれ止めてください。また、既に滞在されている方は直ちに退避してください。
●また、西ウェレガ地区に隣接する東ウェレガ地区及びケレム・ウェレガ地区でも武装集団と治安部隊との衝突が頻発しているため、同地域の危険度をレベル3に引き上げます。
● 2020年10月、ベニシャングル・グムズ州において、武装集団による死者を伴う襲撃事件が発生しました。これを踏まえ、同州の危険度をレベル2に引き上げます。
● アビィ首相主導による国内民主化の政策が進められている一方、武力を伴う反政府活動や民族間衝突等は、いつどこで発生するか分かりません。
● オロミア州とソマリ州との州境地帯のほか、オロミア州西ハラルゲ地区、東ハラルゲ地区、バレ地区、グジ地区及びボレナ地区では、武器等を使用した民族間衝突等が継続的に発生しています。衝突はオロミア州及びソマリ州と隣接するディレ・ダワ市内、アファール州とソマリ州の州境地帯でも発生しています。常に周囲の状況、安全に注意し、不穏な兆候があれば速やかにその場を離れるようにしてください。
● 当地の国境地帯は危険な場所や安全とは言えない場所がほとんどであり、地方の道路状況は整備不足から危険で死亡事故の発生が懸念されるため、隣接国との越境を含む、長距離の陸路移動はできるだけ控えてください。移動に際しては可能な限り空路を選び、陸路移動を少なくしてください。
詳細
1.概況
(1)エチオピアでは、2018年4月のアビィ首相就任以降、国民の支持を集めながら改革が進められてきていますが、旧支配層であるティグレ人民解放戦線(TPLF)と連邦政府との確執、民族主義や各地における武装勢力の台頭など、さまざまな問題を内包しており、それらの問題が突然表面化し暴動や武力衝突が発生しているため、引き続き注意が必要です。

(2)民族間の緊張状態は依然解消されておらず、現在も各州の境界地帯では、武器等を使用する過激な民族間衝突が断続的に発生しています。また、全国的にアムハラ系民族に対する襲撃事件が頻繁に発生しているほか、エチオピア正教会及びイスラム教モスクへの襲撃事件も断続的に発生しています。

(3)エリトリアとの間では、長く国境問題等を抱え、20年間外交関係もありませんでしたが、2018年7月、アビィ首相がエリトリアを訪問して首脳会談が行われ、外交関係が再開されるなど、両国間関係が改善しつつあり、首都アディスアベバではエリトリア大使館が再開されました。一方で、エチオピア国内の一部の部族の中にはこうした動きに反感を持つ者もおり、抗議行動も予想されることから、注意が必要です。

(4)ソマリアのイスラム過激派組織「アル・シャバーブ」(AS)は、過去にアディスアベバ市内で爆弾テロ事件を引き起こし、犯行声明を出したことがあるものの、エチオピア政府による国境警備等の強もあり、ここ数年、同組織によるエチオピア国内での大規模なテロ事件の発生は確認されていません。しかし、2019年9月には、アディスアベバなどにおいてテロ攻撃の計画があったとして国家情報機関(NISS)などが複数のテロリストを逮捕したと発表しており、依然としてテロの危険性は排除されません。ASはエチオピアを攻撃対象国としており、常時、国内に潜入しテロ活動を行う可能性があることに留意する必要があります。

(5)エチオピアでは、2019年3月に車両襲撃事件により日本人1名を含む計5名が死亡するなど、外国人を標的とした襲撃事件や誘拐事件が散発的に発生しています。
このような状況を十分に認識し、テロ・誘拐に巻き込まれることがないよう、海外安全ホームページや報道等により最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心がけてください。

2 地域別情勢
(1)エリトリア及びソマリアとの国境地帯 
レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)(継続)
ア エリトリアとの国境地帯では、ゲリラ組織や盗賊といった武器を装備した集団が存在している可能性があります。2017年12月には、外国人旅行者を含む一般人が銃撃により殺害される事件も発生しています。
イ ソマリアとの国境地帯では、軍、警察及び地元自警団の大規模な警戒や取締りにより、辛うじてASの攻撃や侵入が防がれている状態ですが、2018年8月以降、住民による暴動や民族間衝突が続いており、これに乗じたASやその他の反政府武装勢力等によるテロや誘拐事件の発生が強く懸念されます。なお、2008年には、ソマリア国内の犯罪集団がエチオピア側へ越境し、日本人を含む援助団体関係者をソマリア領内へ拉致する事件が発生しています(3か月間以上拘束された後、ソマリアで解放されています。)。

 ついては、上記地域への渡航は、どのような目的であれ止めてください。また、同地域に滞在している方は速やかに退避してください。

(2)ティグライ州、アムハラ州の一部(ティグライ州との州境地帯)、アファール州の一部(ティグライ州との州境地帯)並びにオロミア州西ウェレガ地区
ア ティグライ州、アムハラ州の一部(ティグライ州との州境地帯)、アファール州の一部(ティグライ州との州境地帯)
レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)(引き上げ)
 2020年11月、ティグライ州政府の最大会派TPLFと連邦政府との間で軍事衝突が発生しました。これに伴い、ティグライ州、アムハラ州の一部(ティグライ州との州境地帯)、アファール州の一部(ティグライ州との州境地帯)においては衝突に巻き込まれる危険がありますので、危険度をレベル4に引き上げます。なお、ティグライ州では、インターネットや電話などの通信手段が遮断されているほか、上空の航空機の通過が禁止され、空港が閉鎖されています。

ついては、上記地域への渡航は、どのような目的であれ止めてください。また、同地域に滞在している方は速やかに退避してください。

イ オロミア州西ウェレガ地区
レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)(引き上げ)
 2019年3月19日、同地区において外国人を標的とした襲撃事案が発生し、走行中の車両が襲撃され、乗車していた日本人1名を含む計5名が死亡しました。その後も、2020年10月に、武装集団が民間人のアムハラ系民族などを襲撃し、数十名の死者と数百名の避難民が出たとされる事件が発生したほか、日常的に武装集団と治安部隊の衝突が発生するなど治安の悪化が続いていることから、同地区の危険度をレベル3からレベル4に引き上げます。
 ついては、上記地域への渡航はどのような目的であれ止めてください。また、同地域に滞在している方は速やかに退避してください。
 
(3)ガンベラ州の南スーダンとの国境地帯及びソマリ州(ソマリアとの国境地帯、ジジガ市及びゴデ市を除く。) 
レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)
ア ガンベラ州の南スーダンとの国境地帯では、2016年4月15日、南スーダンから越境したムルレ族の襲撃により、200名以上が殺害され、145名の子どもが拉致される事件が発生したほか、その後もムルレ族とみられる武装集団による同様の襲撃事件が複数の村で発生しています。同月には、同地難民キャンプにおいて、NGO職員が起こした交通事故が原因で、暴徒化した難民によりNGO職員が殺害される事件や、国連施設が襲撃される事件が発生するなど、依然として殺人、強盗、子どもの誘拐事件などの重大犯罪の発生が頻繁に報告されており、生命に関わる重大な事件に巻き込まれるおそれがあります。また、2020年4月には、ヌエル県ジコウ郡の南スーダンとの国境地帯において南スーダンの武装集団同士の衝突が発生し、エチオピア側の住民2名が巻き込まれて死亡する事件も発生しています。
イ ソマリ州(ソマリアとの国境地帯、ジジガ市及びゴデ市を除く。)では、過去にテロ未遂や外国人誘拐事件等が発生しており、ASの侵入による、重大事件が発生する可能性があります。2019年9月には、AS及び「イラク・レバントのイスラム国」(ISIL)がアディスアベバでの爆弾テロを企図したとして、ソマリ州からの入国者が多数逮捕されたほか、複数の住居がテロの拠点として摘発されました。
また、ソマリ族とオロモ族との衝突は鎮静化する様子が見られず、武器による攻撃や焼き討ちに巻き込まれる可能性があります。ケニア及びソマリアと国境を接するリベン地区では、治安部隊と反政府勢力との衝突が頻発しています。

ついては、上記地域への渡航はどのような目的であれ止めてください。

(4)オロミア州東ウェレガ地区及びケレム・ウェレガ地区
レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(引き上げ)
 オロミア州西ウェレガ地区に近い東ウェレガ地区及びケレム・ウェレガ地区においても、治安部隊と武装勢力との間の衝突が日常的に発生するなど、治安が悪化しています。また、武装勢力による政府施設や通過車両に対する襲撃事件も発生していることから、両地区の危険度をレベル2からレベル3に引き上げます。

 ついては、上記地域への渡航はどのような目的であれ止めてください。

(5)スーダンとの国境地帯、オロミア州東部(東ハラルゲ地区、西ハラルゲ地区、バレ地区、グジ地区及びボレナ地区)、ガンベラ州(南スーダンとの国境地帯を除く。)、ソマリ州のジジガ市及びゴデ市、 南部諸民族州の南スーダン及びケニアとの国境地帯 
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)
ア スーダンとの国境地帯では、頻繁に反政府勢力による道路封鎖などが行われ、襲撃事件なども発生しています。2020年5月には、スーダン軍とエチオピア国防軍とが衝突する事案も発生しています。
イ オロミア州東部では、2017年9月、オロモ族とソマリ族との衝突が激化し、数百人の死者、60万人以上の国内避難民が発生したと報じられました。また、2019年から2020年にかけ、教会襲撃事件や学生誘拐事件が発生したほか、オロミア州西部におけるインターネット遮断などの際は、東西ハラルゲ地区、ディレ・ダワ市、ハラール市及びバレ地区などで、政府に対する大規模な抗議デモが発生しました。グジ地区、ボレナ地区では、常時、武装集団と治安部隊との衝突が発生しており、これに巻き込まれて被害を受ける可能性があります。
ウ オロミア州のケニアとの国境地帯では、2016年及び2018年に、同国境付近において、テロ等を企図して越境した武装集団がエチオピア治安部隊に拘束されています。それ以降も大規模な暴動や民族間衝突が頻繁に発生し、多数の死傷者が発生しています。
エ ガンベラ州(南スーダンとの国境地帯を除く。)では、2016年1月から、ヌエル族とアニュアク族の部族間の衝突が度々報告され、同州における緊張状態が高まっているほか、殺人、強盗、誘拐などの犯罪が多発しています。ガンベラ市においても、中心部で銃撃戦や手りゅう弾が投てきされる事件が報告されているほか、2019年9月には、ガンベラ市から難民キャンプへ向かう道中における、国際NGOの車両襲撃、2020年9月にはガンベラ市郊外での国際NGOの車両強奪事件などが発生しています。2016年12月には、ガンベラ市からメタルに向かうバスが武装集団に襲撃され、乗客5名が死亡、9名が負傷する事件も発生しています。
オ ソマリ州ジジガ市及びゴデ市は、ソマリ州における反政府活動や民族間衝突の起点となっており、これらの間隙を突かれASの標的となる可能性もあります。両市は軍や警察等の治安部隊により辛うじて治安が保たれていますが、民族間衝突やテロ等、様々な原因によって治安が急激に悪化する可能性があります。
カ 南北スーダンとの国境地帯には反政府武装組織が潜伏している可能性があります。同地域で2012年に発生したバス襲撃事件及び大規模農場襲撃事件は、反政府武装組織の犯行でありエチオピア政府軍の掃討作戦により壊滅したと発表されていますが、今後同様の事件が発生する可能性があり、さらに、今後の情勢次第では暴動の火種になる可能性もあります。
キ 南部諸民族州のケニアとの国境地帯では、過去に観光客が発砲を受け、重傷を負う事件が発生しています。

ついては、上記地域への不要不急の渡航は止めてください。同地域へ真にやむを得ず渡航する場合は、予期せぬデモや部族間の衝突に遭遇する可能性がありますので、常に現地の最新情報を取得するように努め、陸路ではなく空路を利用する等十分な安全対策を取ってください。また、夜間の外出を控え、昼間であっても単独行動を避け、複数の車両で行動する等十分留意し、危険を避けるようにしてください。

(6)ベニシャングル・グムズ州
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(引き上げ)
ペニシャングル・グムズ州では、2020年8月からメテケル県などにおいて武装集団と治安部隊との衝突が頻繁に発生しています。同年10月には、アソサ県からメテケル県に移動中の車両が襲撃され、外国人1名を含む14名が殺害されました。また、2020年10月のティグライ州における軍事衝突に関連し、アソサ県及びケマシ県においてテロ攻撃を企図したとして22名が逮捕されています。今後もテロ等のおそれがあることから、同州の危険度をレベル1からレベル2に引き上げます

 ついては、上記地域への不要不急の渡航は止めてください。同地域へ真にやむを得ず渡航する場合は、予期せぬデモや部族間の衝突に遭遇する可能性がありますので、常に現地の最新情報を取得するように努め、陸路ではなく空路を利用する等十分な安全対策を取ってください。また、夜間の外出を控え、昼間であっても単独行動を避け、複数の車両で行動する等十分留意し、危険を避けるようにしてください。

(7)その他の地域
レベル1:十分注意してください。(継続)
ア 2019年6月、アムハラ州治安部門が、州都バハダールでアムハラ州知事を殺害するとともにアディスアベバにおいて国防軍参謀総長を暗殺する事件が発生しました。
アムハラ州ゴンダール県等においては、FANOと呼ばれる若者グループが反政府活動を行っているほか、クマント族による地位向上を目指す反政府活動が行われており、治安部隊との衝突が発生しています。
また、2019年後半にエチオピア各地でエチオピア正教教会に対する襲撃事案が発生しましたが、それに対する報復としてアムハラ州東ゴジャム県でイスラム教モスクの襲撃事件が発生したほか、デッセ等の町で大規模な抗議デモが開催されました。これらの場所に渡航する場合は、事前に現地の最新情報を収集し、常に警戒心を持って行動することが大切です。人が集まっている場所に興味本位で近づくと、デモや暴動に巻き込まれる可能性があり、危険です。また、地方では道路状態が悪く、大規模な死亡交通事故が発生しているため、公共交通手段であってもできるだけ陸路移動は避け、空路を選ぶように心がけてください。
イ オロミア州では、近年のオロモ民族主義の高まりにより、アディスアベバ近辺の都市において大規模なデモや暴動が発生しています。また、そアディスアベバとオロミア州をつなぐ幹線道路は、その都度治安部隊又は抗議活動参加者によって州境で封鎖される傾向があります。
2020年6月には、オロモ系歌手の殺害をきっかけに、同歌手の故郷であるアンボにおいて遺体をめぐる衝突が発生し、約80名が死亡しました。また、断続的に治安部隊と群衆との衝突が発生しています。
アディスアベバ南東のビショフトゥ(デブラゼイト)では、オロモ系民族の祭典「イレチャ祭」が開催され、2016年にはイレチャ祭をきっかけに衝突が発生し、500名が死亡したとされています。2019年もイレチャ祭後の10月にオロミア州各地で暴動が発生し、80名以上が死亡したとされています。
アディスアベバ南東に位置するアダマでは、2019年に外国人のプラントが襲撃され、1名が死亡、6名が負傷する事件が発生しています。
ウ アディスアベバ市及びその他の地域
(ア)アディスアベバ市では、旅行者を狙った強盗、スリ、ひったくり、詐欺及び車上ねらい等の犯罪が多発しており、特にマルカート(市場)、マスカル広場、ピアッサ、ボレ地区等の観光客や外国人の多く集まる場所、バス、ミニバス、ホテル内等で発生する傾向が見られます。アディスアベバやその他の地方の比較的大きな町に渡航・滞在する方は、周囲の状況に十分注意して行動し、夜間の外出や移動は避けてください。バスやミニバスの利用はできる限り控えてください。
(イ)都市部において、観光ガイドを装った客引き等に飲食店に誘われた後、法外な金額が請求される事件が発生しており、日本人旅行者も被害に遭っています。また、市内には物乞いが多数おり、これらの物乞いが外国人に対し嫌がらせや危害を加える事件が増えています。物乞いには、たとえ親切心からでも近付かないないようにしてください。急速な物価上昇を背景とした生活難もあり、夜間の路上強盗が多発しています。
(ウ)アディスアベバでは、2018年4月にアビィ新首相が誕生して以降、同年6月に爆弾による首相暗殺未遂事件、同年7月にルネサンス・ダムの工事責任者の射殺事件、2019年6月に国防軍参謀総長暗殺事件、同年10月に活動家のジャワール・モハメッドによるオロモ系民族扇動事件、2020年6月にオロモ系民族による騒擾事件等、政治色の強い重大事件が発生しています。
(エ)南部諸民族州では、2019年、州都ハワサが位置しているシダマ県において州への格上げ運動が発生し、治安部隊との衝突も発生するなど、緊張状態が続きました。住民投票の結果、州への格上げが決定されましたが、州都ハワサがシダマ及び南部諸民族州それぞれの州都としての地位が留保されたほか、他県においても同様に州への格上げ運動が発生するなど、不安要素が依然として残っています。
また、ワライタ県等が格上げに不満を示しており、抗議活動参加者と治安部隊の衝突が発生するなど、緊張状態が続いています。また、南部諸民族州はエチオピア観光の中心地でもあるため、観光客が被害に遭う事件も多数発生しています。
(オ)2012年1月、アファール州エルタ・アレ(火山)付近で、外国人観光客が武装集団に襲撃され、5人が死亡、2人が誘拐されました。また、2017年12月、外国人旅行者がエルタ・アレを訪れる旅行中に武装集団に襲撃され、射殺されました。邦人が被害者となる盗難事件も発生しています。今後もこの地域にある噴火口等の観光名所を訪れる外国人旅行客等を狙った犯罪の脅威は排除できません。エルタ・アレを含むアファール州の観光地を訪れる際には、事前に十分に情報収集した上で、信頼できる案内人に安全確保を依頼し、決して単独で行かないようにしてください。

つきましては、上記地域に渡航する場合には、自ら安全対策に対する意識を持ち、適切な対策をとるとともに、夜間の外出を控え、できるだけ単独行動を避け、各種犯罪に巻き込まれないよう十分注意してください。

3 渡航・滞在にあたっての注意
エチオピア滞在中は下記の事項に十分留意して行動し、危険を避けるようにしてください。また、外務省、在エチオピア日本国大使館、現地関係機関及び報道等より最新情報を入手するよう努めてください。
(1)海外渡航の際には万一に備え、家族や友人、職場等に日程や渡航先での連絡先を伝え ておくようにしてください。
3か月以上滞在される方は、在エチオピア日本国大使館が緊急時の連絡先を確認できるよう、必ず「在留届」を提出してください。
3か月未満の旅行や出張などの際には、渡航先の最新の安全情報や、緊急時に在エチオピア日本国大使館の連絡を受け取ることができるよう、外務省海外旅行登録「たびレジ」に登録してください。
https://www.ezairyu.mofa.go.jp/index.html

(2)外出の際には身の周りの状況に十分注意してください。また、大規模行事等に安易な気持ちで参加するのは極力控えるなど、犯罪に巻き込まれないよう注意してください。

(3)車両を利用して外出する際には、確実にドアを施錠するとともに、見知らぬ者を乗車させないようにし、乗車の際には周囲の安全確認を励行してください。また、見知らぬ者の車両に乗り込むと犯罪被害に遭う可能性が極めて高くなります。親切に声をかけられても、これに応じてはいけません。

(4)外出先及び自宅や職場の周辺で不測の事態が起きた場合は、直ちに日本国大使館に連絡してください。

(5)エチオピアは内陸国であり、周辺各国の影響を受けやすいため、注意が必要です。特に、ソマリア国内のASが周辺国でもテロ・襲撃などを行っており、エチオピアを含む東アフリカ地域では、テロの脅威に十分注意する必要があります。エチオピア政府は、首都アディスアベバ市内やソマリ州周辺地域を中心に警備を強化していますが、エチオピア国内でテロやこれに関連する不測の事態が発生する可能性は排除できません。

(6)テロの対象となる可能性のある治安機関、宗教施設等には近づかず、ショッピングセンター等人の多く集まる場所を利用する際には周囲に十分注意を払ってください。バス、ミニバス等の利用は極力控え、仮に利用する場合でも、所持者不明の荷物等が置き去りにされていないか等細心の注意を払い、自らの安全確保に十分注意してください。

(7)ホテル内であっても盗難被害が発生しているため、客室の十分な施錠設備や警備員の配置など、安全対策のしっかりしたホテルを選ぶことが重要です。詳しい犯罪手口については、「安全の手引き」を参照してください。

(8)アディスアベバ市内では、自動車が急激に増加しており、これに伴い交通事故が多発し、死傷者も急増しています。当地での一般的なレンタカーは運転手付きが多いものの、事前によく確認して、経験豊富で安全運転する運転手を手配するよう心掛けてください。また、徒歩で移動する場合、歩道や横断歩道がない場所が多く、交通マナーも劣悪なため、周囲の状況に常に気を配ってください。

(9)依然として、日本人がスリやひったくり、置引き等の被害に遭う事件が後を絶ちません。観光地を訪れる場合、バッグ等は胸の前に持つように心掛け、子どもを含む見知らぬ者から声をかけられても気を許さず、所持品(バッグ類)には十分注意を払うようにしてください。また、唾や水を吐きかけられる、日本語で声をかけられる等特異な事柄が発生したときは要注意です。周囲に窃盗犯やその仲間がいると考え、被害防止に努めてください。

(10)隣国のソマリア、ケニア、スーダン、南スーダン、エリトリア及びジブチに対して、別途それぞれ危険情報が発出されているので、留意してください。国境を陸路で越境することは、決して安全ではありません。場所によっては、極めて危険なところもあります。陸路移動はできるだけ避け、空路を選んでください。

(問い合わせ窓口)
○外務省領事サービスセンター
  住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
  電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902、2903

(外務省内関係課室連絡先)
○領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く。)(内線)2306
○領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)(内線)3047
○海外安全ホームページ
  https://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC版・スマートフォン版)
  http://www.anzen.mofa.go.jp/m/mbtop.html (モバイル版)

(現地大使館連絡先)
○在エチオピア日本国大使館
(所在地)Bole Sub-city woreda 6, House No.431, Addis Ababa, Ethiopia(P.O.BOX 5650)
 電話:(市外局番11)667-1166
   (国外からは251-11)667-1166
 FAX:(市外局番11)667-1177
   (国外からは251-11)667-1177
 ホームページ:http://www.et.emb-japan.go.jp/index_j.htm

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